2024.3.19

高浜への移住とチャレンジ。

地域も国もこえて、人や文化をつなぐ架け橋に。


高浜町の海が見える路地。そこにブライアンさんとショウコさんのご自宅があります。おふたりは海外から日本に来られ、京都での生活の後、高浜に移住されたご夫婦。

忙しくも充実した毎日を送るおふたりに、高浜での暮らしについて色々とお話しを聞きました。

 

ブライアン・イーストレイク さん

イギリス・イングランドのシュルーズベリーに生まれ、2006年に日本へ。兵庫、大阪を経て、京都に約7年間在住。英語教師として働きながら、ライターとして海外に向けた観光情報や魅力発信などを行う。2023年、京都から地域おこし協力隊として高浜へ。

 

ショウコ さん

台湾出身。映画やドラマの衣装デザイナーとして活動。織物の勉強のため2年間京都に在住。その後、台湾に戻るつもりだったが、学んだ織物や染色の技術を中途半端にしたくないという想いから、日本で西陣織の会社に就職。京都で出会い、夫婦となったブライアンさんと共に、2023年高浜に移住。

 

 

地域おこし協力隊として

癒され、惹かれていた高浜へ。

 

京都で長く暮らしていたおふたり。なぜ高浜町への移住を決められたのでしょうか。

 

ブライアン:

「先に高浜に移住している友人がいるのですが、よく彼の高浜の家に遊びにきていたんです。その頃から、海や自然の美しさとか、彼が紹介してくれた町の人たちの優しさとか、いろいろな高浜のいいところを知って、住んでみたいなという気持ちがありました。」

 

 

ブライアンさんのご友人は、元高浜の地域おこし協力隊で、卒業後の現在は定住されている月田ショーンさん。よくおふたりで一緒に青葉山ハイキングをしたり、海に行ったり、自然のなかで遊んだというブライアンさん。京都に戻っても高浜が恋しくなるほど、癒されていたそうです。

 

Photo by Bryan Eastlake 

 

ブライアン:

「京都のような町も素敵だけれど、日本のローカルな魅力にも惹かれていました。そういう地方の良さを伝えていけたらいいなって。人との距離がもう少し近いところに行きたいとも思っていて、自分の環境を変えたいと真剣に考えはじめたんですが、仕事や住まいはどうするか…具体的な案もなく、しばらく移住をあきらめていたんです。」

 

 

そんなブライアンさんに、高浜で地域おこし協力隊の募集があることを伝え、移住を後押ししたのはショウコさんでした。

 

ショウコ:

「Webサイトで高浜の空き家を探してる時に、たまたま地域おこし協力隊の募集を見つけたんです。ブラインが高浜のことが好きなのはわかっていたし、1度京都から出てみたいというのは、私も同じ想いだったので。

 

友人とのつながりから高浜に惹かれ、奥さんのショウコさんと一緒に移住されたブライアンさん。いまは地域おこし協力隊として、充実の毎日を送っていらっしゃるそうです。

 

 

 

好きな高浜を知ってほしい、

ブライアンさん流プロモーション。

 

地域おこし協力隊の仕事内容は、ブライアンさんの希望にマッチした、町のPRや広報を中心としたものでした。具体的にはどんな活動をされているのでしょうか?

 

 

ブライアン:

「若狭高浜観光協会で、インバウンド用のSNSや英語を生かした広報などをメインでやっています。地元の方へのインタビューや観光の取材、イベントのお手伝いなどをすることもありますね。インバウンドを受け入れるためのモニターツアーを観光協会が行っているのですが、去年はそのツアーガイドも担当しました。」

 

Photo by Bryan Eastlake 

 

ブライアン:

「ツアーのガイドは、友人のショーン、そしてショウコも協力してくれました。日本語、英語、中国語に対応できるので、とても良かったですね。青葉山に登ったり、海沿いをサイクリングしたり、町の観光名所を巡ったり。参加者の皆さんにも楽しんでもらえたと思います。」

 

▼インバウンドモニターツアーの様子

Photo by Bryan Eastlake 

 

英語や今までの広報の経験を生かしながら、幅広く活動されているブライアンさん。高浜の魅力を伝えていくことはブライアンさんが『やりたい』とおっしゃっていたこと。とてもやりがいを感じながらお仕事されているのだなと思いました。

 

Photo by Bryan Eastlake 

 

ブライアン:

「海外に向けて高浜をアピールするにはどうしたいいか、インバウンドの戦略を考えることもあります。

去年の4月ごろに、ドイツ人の友人と一緒に高浜のプロモーションビデオを作ったんです。他の友人もたくさん呼んで、出演もしてもらって。そのPVをインスタで紹介したら、海外にいる友達もすごく興味を持ってくれて『高浜に行きたい!』って。本当にたくさんの人が泊まりにきてくれて、高浜を好きになってくれています。」

 

▼プロモーションビデオ(YouTube)

 

▼写真展の開催も(オーストラリアから弟と甥が来日)

Photo by Bryan Eastlake 

 

人を惹きつけ、人をつなぐことができるブライアンさんならではのプロモーション活動。たくさんの人の楽しそうな笑顔や美しい自然を見ていると、高浜っていい町だなぁと、あらためて実感できます。

 

 

 

京都と高浜、

二拠点でアーティスト活動。

 

仕事に、交友に、充実した毎日を送るブライアンさんと同じように、奥さんのショウコさんもまた、自分らしい移住生活を送っていらっしゃいます。

 

Photo by Bryan Eastlake 

 

ショウコさんは織物や染色のアーティスト。移住前の京都では、西陣織の会社に勤めながら、作品づくりをされていました。

 

ショウコ:

「高浜はとてもいいところだけど、この小さな町で染色や織物の仕事はないだろうと思いました。それなら自分でやるしかないと思って、今は自宅をアトリエにして仕事をしています。高浜の人に織物の良さを伝えるためにワークショップを開いたり、観自庵国際アート展に出展したり、いろいろ楽しんでやっています。」

 

▼観自庵国際アート展に参加

つづれ織りのワークショップ

Photo by Bryan Eastlake 

 

ショウコさんにアトリエにしている部屋を見せていただきましたが、とても大きな機織り機や見たこともない道具がいっぱい。

 

 

ショウコ:

「高浜の自宅だけじゃなく、京都にも『 TAⅤOAN(タボアン)』というアトリエをつくっているんです。台湾の工芸品の展示販売がメインのアトリエなんですけど、台湾のお茶の紹介とかもしていきたいなと思っています。」

 

▼「TAVOAN」空き家をリノベーション中

Photo by Bryan Eastlake 

 

京都と高浜を行き来する日々を送っているショウコさん。二拠点での生活は、不便なことや大変なことが多いんじゃないですか?

 

ショウコ:

「高浜では自然からインスピレーションをもらいながら、織物や染色のものづくりに集中して、京都では台湾のことを伝える活動をしようと考えています。正直、高浜と京都の移動は大変(笑)でも、がんばります!」

 

 

アーティストとしての仕事を大切にした二拠点での生活。移住するからといって、仕事の幅を狭めるのではなく、新しいカタチで続けていこうとするショウコさんは、とてもかっこいいです。

 

 

 

台湾と京都、

そして高浜をつなげる場所

 

ショウコさんの京都の拠点であるTAVOAN。実は台湾工芸品の販売店というだけでなく、さらに深い役割も担っているのだそうです。

 

ショウコ:

「京都のTAVOANでは、台湾の伝統や文化を伝えていくプロジェクトもやります。販売品などで台湾のことを知ってもらうだけじゃなくて、TAVOANに来てくれた人とお話したり、交流したりしながら、台湾のことを伝えていきたいと思っています。そのときに高浜のことも紹介していきたい。京都と台湾、そして高浜がつながる場所になればいいなと思っています。」

 

▼台湾の職人さんと

Photo by Bryan Eastlake 

 

TAVOANで販売される工芸品は、ショウコさん自ら、ブライアンさんと一緒に台湾に買い付けにいくこともあるそうです。そのときに、おふたりで高浜のことを紹介することもあるのだとか。

 

ショウコ:

「台湾に行ったときにも、よく高浜のことを話しますね。台湾で出会った人や故郷の友だちに、いま私たちが住んでいる高浜に興味を持ってもらえたら、うれしいなと思って。」

 

▼台湾で高浜町をPR

Photo by Bryan Eastlake 

 

ブライアン:

「高浜と京都の人、京都と台湾の人、そして台湾と高浜の人が気軽に行き来できるようになればいいなと思っています。TAVOANが、そのベースとなる場所になってほしいです。」

 

故郷、京都、そして今住んでいる高浜。町や国をつなげていきたいという、おふたりの想いがつまったTAVOANのプロジェクト。とても素敵ですね!

 

 

 

移住者だからこそ分かる、

高浜のいいところ。

 

 

ブライアン:

「いいところと言えば、なんといっても海ですね!特に夏の海。ヨーロッパではありえないくらい色がキレイです。高浜の海の美しさに感動して、何度も遊びにくる友達もたくさんいます。」

 

Photo by Bryan Eastlake 

 

ショウコ:

「本当に素晴らしい海だからこそ、サーフボードやサップ、シュノーケリングなどの道具が、町の中心地区やビーチの近くでいつでもレンタルできるといいですよね。パッと高浜に来て、海のアクティビティを楽しむには、今はちょっと不便かも。」

 

ブライアン:

「あとは、レンタカーがもっと気軽に借りられるといいな。レンタサイクルはあるけど、自転車だけだと行動範囲が狭くなってしまうし、電車も本数が少なかったり、乗り換えが不便だったりするので。特に海外から高浜に遊びに来た人たちには、わかりやすいレンタカーの情報があると嬉しいと思います。」

 

Photo by Bryan Eastlake 

 

ブライアン:

「高浜は普通の観光地のような忙しい雰囲気じゃなくて、のんびりと、毎日の暮らしに近い過ごし方が合うと思います。それでも非日常な時間を楽しめる、そんな不思議な魅力が高浜にはありますよね。」

 

Photo by Bryan Eastlake 

 

地域おこし協力隊であるブライアンさん、アーティストとして活動するショウコさん。それぞれ働き方は違っても、地域をつなげたいという同じ想いを大切にされていました。人としても、夫婦としても憧れてしまいますね。これからも、さらなるご活躍を応援しています!

 

・・・・・・・

 

今回の記事では、高浜町観光協会のインスタグラム『takahama.trip』から、ブライアンさんが撮影した写真をたくさんお借りしました。ぜひフォローして、チェックしてみてください。

 

コメントを残す