2025.3.6

賑わう漁村エリアにしたい。漁師小屋で「本と珈琲と水族館」はじめました。


塩土の漁師小屋群の中に、ひときわ大きな看板が目に入ります。夜でも小屋に灯りがついている、その場所が「本と珈琲と水族館」。2025年8月にOPENしました。

 

 

ちなみに館長は僕。2023年に高浜町へ移住し「漁師建築家」として活動している藤本です。

“賑わう漁村エリアにしたい”そんな思いから、使われなくなった漁師小屋を少しずつ活用しながら、無人釣具屋「海老大将」「しおど漁村水族館」をつくりました。

 

 

「本と珈琲と水族館」はその第三弾。昭和43年に建った漁師小屋を本格的に改修しました。

今回はこの場所の紹介とあわせて、楽しくも正直かなり大変だったDIYの日々についても、書いてみたいと思います。

・・・

これまでの記事

漁師建築家というライフスタイルの話

漁村の自宅でミニ水族館をはじめた話

 

 

 

本と珈琲と水族館」とは?

 

1階は漁師小屋の雰囲気を存分に残した「しおど漁村水族館」。2階は珈琲を飲みながら本をゆったりよめるブックカフェ「本と珈琲と私」になっていて、どちらも無人で営業しています。

 

 

1階の「しおど漁村水族館」では、左側の大きな水槽で、高浜で獲れた魚たちが泳いでいます。この記事を書いている時点では、イシダイ、なめら(アオハタ)、イサキ、タイ、カワハギ、タカノハダイなど、スーパーで見かけるような魚が群れをなして泳いでいます。季節ごとに、展示する魚は変えていく予定です。

 

 

入って右側の一番大きな水槽には、熱帯魚(古代魚)。これは完全に館長(僕)の趣味でもあり、「高浜の魚はもう見たことあるよ」という人にも、ちょっと珍しい体験をしてもらえたら、と思って飼育しています。

 

 

入館料は、水族館300円/小学生以下100円。入口の看板に書いてあります。この看板、もともと小屋にあった赤い冷蔵庫黄色い謎のフタがかわいくて、それを使って作りました。

 

2階には、500冊以上の本。珈琲を飲みながら、漁村や漁港、UMIKARAを一望できる空間です。

 

 

ブックカフェは1時間200円、コーヒー200円。古本としての販売もしているので、「時間が足りない!」という方は、気に入った本を買うこともできます。

畳の空間で、かなりゆったり。昔は、漁師のおじいさんが網や道具を広げて作業していた場所です。塩土の漁師小屋は、作業しながら海や空、村の様子が見えるように窓がめちゃくちゃ広い。これは、この地域ならではの特徴。漁師にとっての“贅沢だった景観と時間の流れ”を、一般の人にも開放したい。そんなコンセプトでつくりました。

 

 

設計段階につくったパースから、いい方向への変更はしつつ、ほぼ設計どおりに仕上がりました。真っ白な壁ではなく、魚を扱う場所でよく見る「タイル」を木の板で表現したり、エアコン効率のために天井はそのまま残したり。あと、本棚の端がちょっと丸くなって、かわいくなりました(笑)。

 

 

 

DIYが正直かなり大変だった…

 

こちら、本と珈琲と水族館の簡略図です。

 

 

この小屋、もともとは持ち主の違う2つの漁師小屋がくっついた“ニコイチ”構造。左右対称で、THE・漁師小屋サイズ。各階6畳ずつという、かわいい大きさです。正直、水族館をやるには狭い。

でも、どうしてもここでやりたい!

 

 

というわけで、1階の界壁をブチ抜いてひとつながりの空間をつくりました。左右対称に階段がある、この小屋のおもしろさも、みんなに見てもらいたかったというのもあります。

 

 

2階も、漁師さん自作の棚、猫に愛されまくったふすま、昔の畳などが山ほど。友人のkouにも手伝ってもらい、解体祭りを開催。ちなみに、基本的にこのDIYは2人だけ。小屋が小さいので「これ以上、人が入れない問題」に常に悩まされました(笑)

 

 

今回、電気工事と建具工事だけは業者さんにお願いして、それ以外は全部DIYです。

掃除後、建具屋さんに来てもらい、窓の建具を新しく。小屋の傾きを見て、頭を抱える建具屋さん(笑)

 

 

そこからは、壁の木タイル製作&貼り。枚数を割り出し、ホームセンターでカットしてもらい、表面と角をひたすらやすりがけ。

 

 

……量、多すぎ。誰だこんなんやろうって言ったの!?(僕です)。途中でやすりに飽きたので、貼りながら必要な分だけやする方式に変更。

 

 

築55年以上の小屋なので、壁も床も全部ちょっとずつ斜め。合わせて切って、貼って、また切って…。

 

 

貼り終えたら、塗装。1階も同じく、壁を貼って塗装。(猫が出入りしてた穴もふさぎました)

 

 

そして、本棚。メインの本棚は特にこだわって、漁師の糸を使い、漁師の結び方で吊る構造にしました。シンプルだけど、ここにしかない本棚ができたと思います。

 

 

床の本棚も作り、

 

 

畳を敷き、

 

 

クッションを運び……ビーズが大漏れして、クッション1個に半日かかる事件もありつつ(笑)2階は完成しました!

 

 

1階は、水を吸うけど踏みごたえのある床材として、瓦チップを敷設。軽トラから下ろして、運んで、ならして…これがまた重労働!

 

 

最後は、看板!

デザインは友人のさきちゃんにお願いしました。PCでデザイン → プロジェクターで投影 → なぞる、という方法。白い波板の上に、透明の波板を重ねる仕様です。

 

 

ボロボロの屋根に2人で乗って作業という恐怖体験。合板1枚でも敷いて重さを分散させるべきでした。

 

 

手書き感が可愛く&渋く仕上がりました。現場にあるものを、その場で使う。まさに漁師小屋らしい看板になったと思います。

 

 

 

そして、2025年8月 OPEN!

 

 

本と珈琲と景色を楽しんだり、PC作業したり、昼寝したり、YouTube撮影に使ってもらったり。

 

 

一人で来る方も多いですし、友人連れ、家族連れ、女子大生の旅行など、いろんな人が来てくれて、うれしい限りです。

移住前、冬の寒い日に友人を高浜に連れてきたけど、やることがなくて敦賀に行っちゃった、という出来事がショックで…。「高浜で時間を過ごせる場所を増やしたい」その思いから生まれた場所の第一号として、いいスタートが切れたと思っています。

 

 

 

さて、次の漁師小屋プロジェクトは?

 

漁師小屋の改修は、まだ始まったばかり。「海の五十貨店」に向けて、どんどんやっていきたいと思っています。

 

 

ありがたいことに、小屋を1軒いただき、さらにもう1軒使わせてもらえる話も。2026年には、2〜3軒、新たに始動したいなと企み中です。ひとつはDIY工房。もうひとつは、泊まれる場所!

 

 

ただし、完全なる金欠です(笑)資金集め、模索中。クラファンすることになったら、そのときはぜひよろしくお願いします。

というわけで「本と珈琲と水族館」いかがでしょうか。つたないDIYではありますが、その分、居心地のいい場所になったと思っています。ぜひ一度、遊びに来てください。僕を呼んでくれたら、まち歩きしたり、いろんな話もします。DIYをやってみたいという人も募集中です!

では、また次のプロジェクトで!

▼You Tubeチャンネルもあります

コメントを残す