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「若い人に、いつでも居場所(地元)があるって思ってほしい。」

高浜の未来を描く、ステキな若者に出会いました。

 

 

昨年9月に行われたワーケーションをテーマとしたオンラインセッション。ワーケーションを全国で先導する箕浦龍一さんや、旅のサブスクHafH(ハフ)の代表、大瀬良亮さんなど豪華なゲストが揃ったこのセッションで、緊張の面持ちでプレゼンテーションをした女子高生がいました。

 

 

 

 

プレゼンのテーマは「サブスクリプションde住み方改革in高浜」。高浜の空き家を活用した観光・宿泊プランの提案です。セッションに参加した人達からは「高校生がこんなこと考えているの?!」「高浜の未来は明るいね!」と多くの反響がありました。

 

今回、そんな女子高生と高浜の未来について語ろう!ということでUMIKARAで待ち合わせることに。

 

 

 

制服姿の爽やかな女子高生がいました!福井県立若狭高等学校の2年生、横田光咲(みさき)さんです。早速色々聞いてみましょう。

 

 

 

 

▼『探究(たんきゅう)』の授業

 

 

まず、セッションでの提案「サブスクリプション de 住み方改革 in 高浜」ですが、これはどういった経緯で考えたのでしょうか?

 

光咲さん:

「若狭高校では『探究(たんきゅう)』という授業があって。自分が興味あるものだったり、将来に繋がるようなテーマを設定して、全校発表に向けて色々調べていくんです。」

 

 

 

 

『探究(たんきゅう)』とは、生徒たち自らが問いを立てて、情報を集め分析し、結果を発表するという授業。全国の高等学校では2022年度から「総合的な学習の時間」から「総合的な探究の時間」へと科目が変わるそうです。

 

若狭高校の生徒たちは、地域の社会課題や、自分の将来に関連する課題を設定し、1年かけて探究していきます。その過程で、大学で行われる探究カフェや、プレゼンコンテスト、セッションなどに参加してブラッシュアップしていきます。

 

 

光咲さん:

「9月のオンラインセッションでは50人以上も参加されていて…とても緊張しました!自分の意見を伝えるのが苦手な方なので、ああいう場をいただけて練習にもなったし、大きな自信にもなりました。」

 

 

 

 

▼ 観光から移住を実現したい

 

探究のテーマはどうやって決めたのか聞くと、光咲さんはノートを見せてくれました。生徒たちは一人一人、自分なりにテーマを探すらしいのですが、光咲さんの場合はこうしたマインドマップを使って自分の好きなもの・興味のあるものから探っているとのこと。

 

 

 

 

マインドマップは授業で推奨されていると思いきや、小学校の時に先生に教えてもらった方法らしく、いろんな場面で活用しているそうです。(…すごい!)

 

 

光咲さん:

「1年生の時は『ワーケーション+空き家』というテーマで探究していたんですが、もっと新しい視点で空き家について考えてみたいなと思いました。そこで、高浜の空き家の活用方法を調べたり、地域の人に話を聞いたり、いろいろやってみた結果、高浜の人口減少などの課題が見えてきました。同時にコロナ禍でリモートワークが普及したり、地方への移住希望者が増えたり、課題をクリアするチャンスもあることがわかってきました。

 

そこから自分の大好きな高浜の観光資源と空き家を活かして、多くの若者に高浜に遊びに来たり、住んでほしいと思って、2年生からは空き家を活用した『新感覚体験型サブスクリプション』を探求のテーマにしたんです。」 

 

 

 

 

最近よく耳にするサブスク(サブスクリプション)とは、一定の期間定額で受けられるサービスのこと。音楽や映画、車やお菓子など、様々な分野のサービスがありますよね。

 

光咲さんの提案は、数年後の北陸新幹線の開通に合わせ、高浜町、おおい町、小浜、若狭町の若狭地区全体を舞台にした体験と宿泊を8つのパターンでプラン化しサブスクで提供するというもの。コースの内容を簡単に紹介します↓

 

 

 

Aコース:一人暮らし向け 勉強や仕事が両立でき、たくさんの人とも交流できる


Bコース:古民家&空き家に移住 昔ながらの日本らしい暮らしを堪能できる


Cコース:シェアハウス 今までの暮らしから飛び出して新しいことにチャレンジ


Dコース:修学旅行向け 次世代の子どもたちに様々な体験を!幅広い体験サービスを用意


Eコース:高齢者・遠方療養者向け 落ち着いた静かな環境で自分の好きなことをできる 


Fコース:ファミリー向け 家族で田舎暮らしをしたい、お試し移住型


Gコース:オリジナル 個人の希望に合わせた的確なプラン


Hコース:企業向け 景観のよいサテライトオフィス

 

 

▼プレゼン資料の一部

 

 

観光や体験だけでなく、旅先での「仕事(ワーク)」や「暮らし」を意識されていて、まさに究極の高浜ワーケーションプランといった感じ。その他にも、コースごとに合った立地・空き家の提案や、その周辺にあったらいいと思う施設(古民家食堂・マザーサークル・高浜ミニ博物館など)のアイディアが満載でした。

 

 

 

 

光咲さん:

「このプランが実際にできたら、若者や海外の人に日本の文化を知ってもらったり、高浜の暮らしを体験してもらえるし、観光から移住も実現できるのではないかと思います。そして地域の活性化や過疎化が防げたらいいなと思っています。」

 

 

インターネットだけの情報収集ではなく、自ら地域の団体などに出向いて聞き込みをしたり、高校の生徒に高浜の体験でやってみたいことをアンケートするなどしていて、よりリアルな提案ができているなと感心してしまいました…。

 

そしてこの光咲さんの提案は、福井産業教育フェアで行われた、ビジネスアイディアコンテストで見事、優秀賞に輝いたのだとか!そして次は「全国高校生 マイプロジェクトアワード」にも挑戦するそうです。(頑張れ〜!)

 

 

 

 

 

 

▼ 将来の夢・高浜の未来

 

光咲さんと話していると、本当に高浜が好きな気持ちが伝わってきます。今年で高校3年生。進学、そして将来のビジョンは?聞いてみました。

 

 

 

 

光咲さん:

「高浜の本当の良さって、一度外に出てみないと見えてこないものもあると思うんです。今は家族ともすぐに会える関西圏の大学に進学しようかなと考えています。

 

将来はまだ決まってないんですが…。起業家もいいんじゃないか?って言われたこともあります(笑)でも高校の先生もいいなって思っています。生徒たちとこういう「探究」の授業とかで地域にも関わることもできますし。…まだまだ、考え中です。(笑)」

 

 

▼海が好きな光咲さん 

 

 

最後に、これからの高浜はどうなってほしい?と聞くと、

 

「若者がもっと地元を好きになれるような、そんな町になってほしいです。一度外に出ても、いつでも居場所(地元)があるって思ってほしいです。」

 

と答えてくれました。

 

 

 

 

とても礼儀正しく、苦手なことにも果敢にチャレンジする。そして地元愛に溢れた横田光咲さん。

光咲さんのような若者がもっと増えるように。地域の子どもたちに、もっと高浜を好きになってもらえるように。私たち大人も頑張りたいです。

 

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